山根土建株式会社は持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを行っています
SDGsとは、2015年9月の国連サミットにおいて、全会一致で採択された国際的な目標であり「持続可能な開発目標(Sustainable Development
Goals)」の略称です。17の開発目標と169のターゲット、232の指標が定められています。国連加盟193か国が2016~2030年の15年間で達成するために掲げたもので、国だけでなく、地方公共団体、企業や学校などが取り組んでいます。
建設業界は、人々の生活の基盤である住環境の提供やまちづくり、経済活動の基盤であるインフラ構築・整備、防災、衛生、省エネルギー、環境保護など、事業そのものがSDGsと直結する業界であり、17の目標のあらゆる局面に大きく関わり、影響力を有していると言われます。それゆえ、SDGsを牽引していくべき業界として期待されています。
山根土建株式会社は、業界の99%を占める中小建設会社のうちの1社として、特に地域の期待に応えられるようにSDGsの取り組みに賛同し、持続可能な開発を目標として、貢献していきます。
令和3年9月 山根土建株式会社 代表取締役 山根 浩
目標1
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ。
建設業の取り組み方
適正な人事評価と適正な賃金の支払い。
生活設計できる安定した賃金の支払いと住宅手当によるマイホーム建築を実現しています。
日本社会の景気、業界の景気に左右されて会社員の賃金が大きく変動すると、不安から将来設計を立てにくくなります。家庭を築いたり、趣味に興じたりするにも安定収入は不可欠です。山根土建は、経営戦略の工夫で賃金の削減を回避し、夏期賞与と冬期賞与は業績に拘わらず支給を保証しています。業績が良い年度は年3回目の賞与となる年度末賞与を全社員に支給しています。また、一戸建てマイホームの新築をサポートするために、白糠町に定住する社員には、住宅手当のみでローン支払いを完結できる金額を毎月支給しております。さらに、山根土建施工によるイノスの家(住友林業のPFウッドで建てる家)で新築した場合には、一戸あたり一律2百万円の補助もあります。
目標2
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する。
建設業の取り組み方
地域の農業を何らかの形でサポートする。
毎年地元の営農用水施設周辺の草刈りなどを実施しています。
山根土建が創業以来根ざしている白糠町は、一次産業が盛んなまちです。農業は、酪農が中心ですが最近は野菜の栽培も多種行われています。山根土建は、毎年この地域にある3箇所の営農用水施設周辺の草刈りやゴミ拾いを社員で行い、施設が滞りなく機能することで地元農業が継続的に発展するようにサポートしています。
目標3
あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する。
建設業の取り組み方
すべての労働者に健康診断を受診させ、健康的な職場環境の整備に努める。
すべての従業員に対して毎年集団健康診断受診と働きやすい職場環境の整備を行っています。
山根土建の全ての従業員が年に一度健康診断を受診できるように集団検診を実施しています。また、集団検診日に参加できない従業員が後日受診できるように再予約の手続きも行っています。検診結果に異常等が見つかれば医療機関で受診するように総務部でアフターフォローも行っております。改正健康増進法を遵守し従業員の健康を守るため、2021年より社屋内、駐車場での完全禁煙を定めました。そして働きやすい職場環境の整備として、社屋の全フロアーでフリーアドレス制を導入しました。業務の内容やその日の気分体調に合わせて、社員は自由にパソコンやタブレットなどの端末を持って好きなスペースで業務ができます。3階のフロアーには琉球畳の小上がりもある2つの休憩室を設けてあります。
目標4
すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。
建設業の取り組み方
新入社員へのOJT教育の実施、社員への資格取得サポートを行う。
新入社員には教育担当者を定め、配置部門での個人サポートを実施しています。
山根土建は採用した新入社員に対して、新入社員研修、フォローアップ研修等で社会的基本マナーの習得を実施しています。1年間、年齢の近い同部門社員を教育係として定め、新入社員の業務サポートを行っています。教育係は、業務についての教育の他、メンターとしての役割も果たすことにしています。
山根土建は、経営層の会議で春と秋に年間教育計画を策定し、技術検定・資格試験の受験を指導します。資格取得後は毎月資格手当を支給しますが、社内業務に関連する他部門の資格を複数取得することを推進しています。現在、最大5つの資格手当を毎月受給できるようになっており、担当業務や年齢に関係なく資格取得できる環境整備に努めています。
目標5
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。
建設業の取り組み方
男性の育休、介護休業取得、女性の活躍推進を行う。
ジェンダーによる差が生じないように、様々な社内制度整備を行います。
山根土建は、ジェンダーによる仕事や待遇に違いが生じないように様々な制度を設けています。性別に関係なく育児休業や育児のための短縮時間勤務、介護休業や介護のための短縮時間勤務の規則を定め活用を推進しています。制度を利用しやすいようにフレックスタイム利用届を事前に提出すると、一日の始業時刻を午前7時から10時、終業時刻を午後3時から7時の間で選ぶことができますので、子供の送迎や両親の介護施設病院等への送迎時間に合わせて勤務時間を設定し休業せずに仕事を続けることも可能です。また、建設業はこれまで就業比率において女性が少ない業界でした。山根土建は将来を見据えて女性の活躍を推進するために、雇用環境を整備し行動計画を策定して、女性社員を積極的に採用し継続して働くことができる会社を目指します。
目標6
すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する。
建設業の取り組み方
作業場、工事現場での男女別トイレの確保。
トイレを使う際にストレスが生じないように配慮します
山根土建は、工事現場作業所で設置するトイレを快適に使用できるように、簡易水洗手洗いなどパッケージ化した快適トイレユニットを採用しています。現場で従事する技術者、作業員、交通誘導員に女性が1人でも配置される場合には、女性専用トイレを別に設置し、外部から出入りが直接見えないようにブラインドフェンス等を設けます。また、社屋内は壁をできるだけ設けないオープンスペースとなっているので、女性トイレは男性トイレと別フロアーのワークスペースからブラインドされた場所に配置されています。
目標7
すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。
建設業の取り組み方
太陽光発電の促進、自然エネルギー導入の促進。
太陽光発電所を建設運営し、地域での太陽光発電事業のノウハウを積み上げます。
山根土建は、2013年に発電出力50kW未満の低圧太陽光発電所と発電出力50kW以上の高圧太陽光発電所を建設し、関連会社により運営しております。どんな施設が最善なのか研究するために、発電規模やモジュール(太陽光パネル)の素材、モジュールの設置角度を変えた4箇所の発電所を建設しました。発電量や発電効率、強風への耐久性、機器のメンテナンス内容等を調べ、太陽光発電設備を希望するお客様のニーズに合った提案ができるように、毎日データ収集を続けています。
目標8
すべての人のための持続的、包括的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用および ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を促進する。
建設業の取り組み方
建設産業の意義特性を踏まえてディーセントワークを促進。
地域に根ざす総合建設業の会社として、地域に住む社員とともに役割を担います。
山根土建は、創業した時から65年以上同じ白糠の地で、近隣の建設工事を請け負っております。地域の産業、地域の住まい、行政施設を整備できる建設業者として研鑽を続けてきました。災害をはじめとした万が一の時には、地域の住民でもある社員がすぐに対応することができます。これは、地域に根ざした企業だからこそできることであり、その仕事の大事さと社会的な重要性を認識してもらうように、月に一度の全社会議でも社長が話題として取り上げています。大事な社員は大事な地域の住民でもありますので、雇用環境や待遇の改善に取り組み、働きがいのある仕事として自負を持ってもらえるように努力を続けていきます。
目標9
強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る。
建設業の取り組み方
耐震技術の向上や、将来を見越した新技術の採用。
DX(デジタル トランスフォ-メイション)を推進し、持続可能な地域の建設会社を目指します。
山根土建は、地域の建設会社としての役割を認識し永続できる企業を目指して、様々なシステムの構築や機器を積極的に導入してきました。20年以上前から全社員へのノート型パソコン配付、国際品質規格ISO9000sや国際安全規格ISO45001の構築認証、建設CALS/ECへの取り組み・・・現在は、ICTを含めた建設DXを取り入れ、将来の人口減少を見越した上での生産性向上を図り、魅力ある建設産業の魅力ある建設現場を目指す取り組みを続けています。一例として、BIM/CIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング/コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を採用しています。これは、計画、設計段階から3次元モデルを活用し、その後の施工管理では事前に不具合問題点がないか調査し、これまで平面図ではできなかった未然の対処が可能となり、事業全体の情報共有を容易にして、建設生産・管理システムの効率化と高度化を図ることができます。測定器械として自社でGNSS(グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム=人工衛星によって地上の現在地を決定する衛星測位システム)やレーザースキャナー搭載型トータルステーションを購入し、3次元データの測量とデータ作成を行っています。また、建設機械の施工精度を管理するために、離れたところから杭打ち機械を測定し、打設する杭の位置や傾斜を杭打ち機オペレーターと施工管理者がタイムリー共有できる杭打ナビゲーションシステム等も導入しています。社屋の改築におきましては、海岸に近い立地なので津波予想髙を考慮し建物の主要部分が万が一の時に耐えられる重量鉄骨を使い、安全な高さと耐久性を実現しました。設計施工は3次元モデルで管理し、使用する備品を配置しながら建物空間の機能性や快適性を検討することができ、イメージ通りの意匠に仕上げることができました。
目標10
国内および国家間の格差を是正する。
建設業の取り組み方
男女・年齢・学歴不平等制度の廃止。
性別・年齢・学歴による待遇の差を生じない評価基準や制度を設けています。
山根土建は、性別や学歴によって同じ職種職域で待遇の差を生じないように、年度毎に役員会議の場で全社員の評価待遇基準を各種規則規程に照らし合わせて検討しています。技術職は、入社5年目以降から取得した施工管理技士の資格により配置現場を決定し、給与や手当も最終学歴や学閥、性別・年齢の影響により不平等が生じないように基準を定めています。事務職は、当社の定めた資格の取得と担当業務の受け持ち範囲によって待遇を決定するため、性別・年齢・学歴による差ではなく、個人の努力と習得が反映するように評価しています。
目標11
都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする。
建設業の取り組み方
公共インフラ施設の維持・除雪・災害対応。
国道の維持・除雪を行い、大災害時にも対応できるようにBCPを定めています。
山根土建は、白糠町内の国道・高速道路の維持除雪を年間契約しています。白糠町には、札幌圏と道東を結ぶ大動脈の高速道路・北海道横断自動車道と、国道38号、十勝地区と釧路地区を結ぶ国道274号国道392号があります。道路維持では、交通事故発生時の対応、道路パトロールにより落下物や故障車を発見して通行に支障が出ないように措置、危険が生じる場合には通行止めの実施など、日常から地域に住み地域で働く社員が365日24時間速やかに対応を行っています。除雪は降雪量によっては14台の車両を同時稼働し、地域を走行する車の安全な通行を確保しています。道路維持対応は専門の作業班の対応だけでは無理がかかるので、社員を4班に分け、週単位の当番制を設けて緊急時異常時の対応を行っています。万が一地震や津波・大雨等の大きな災害が発生しても、全社で速やかに対応できるようにBCP(ビジネス・コンティニュティ・プラン=事業継続計画)を2014年に定めました。毎年訓練を行い、実施可能な計画を維持できるように見直しを続けています。
目標12
持続可能な消費と生産のパターンを確保する。
建設業の取り組み方
100年住み続けられる家づくりなど。
長年住み続けられる高強度な木造住宅建築を行っています。
山根土建は、住宅建築等で“イノスグループ”の会員として施工を行っています。“イノスグループ”とは、住友林業の設計、資材をベースに地域の建築会社が施工する全国に広がる家づくりネットワークです。建物の構造材はPFウッドと呼び、木材1本1本の含水率と強度基準をクリアーした部材しか使いません。強度計算された部材なので、デジタルフレーム工法と呼ぶ方法で全ての家の構造計算ができます。現在一般的な2階建てまでの住宅は建築基準法で4号特例と呼ばれて構造計算は省略できます。しかし、基準法に適合しているからと言っても、近年の台風や地震で安心できるかは不明です。イノスの家では、建築基準法の1.25~1.50倍の耐震性を基準に設計しています。山根土建は、高強度で長年住み続けられる家の建築を今後も推進し、地域の安全安心な住宅供給に貢献します。
目標13
気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。
建設業の取り組み方
災害対策のための技術向上や緊急時の対応準備など。
川の防災情報アプリにより氾濫危険情報を共有します。
山根土建の所在する白糠町には、茶路川、庶路川、和天別川が流れており、過去に氾濫危険な状態まで水位が上昇した経験があります。大雨が続く場合には、社員は自治体から避難指示が出る前に川の防災情報により水位を確認し、社内グループウェアにて情報共有をします。また、大雨時の巡回パトロールや緊急防災対策に出動する状況を“災害対応共有サイト”に掲載して全社員の行動を把握し、自治体や北海道、国からの要請に速やかに対応できる管理体制を構築しています。
目標14
海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する。
建設業の取り組み方
海岸線のごみ拾いなど。
地域の前浜において清掃活動を続けています。
山根土建は、廃棄物の不法投棄やポイ捨てなどから自然環境を守り次世代へ引き継ぐことを目的とする“自然の番人宣言”の賛同企業として、2007年に白糠町で第1号、釧路管内で3社目として認定を受けました。その活動の1つとして、毎年秋に賛同企業と一緒に白糠町の恋問海岸で清掃活動を実施しています。恋問の海は海岸線から数十メートルでツブ貝やホッキ貝、ししゃもの漁場となっており、“一次産業のまちしらぬか”の大事な海です。毎年流れ着く多数のプラスチックゴミや大型ゴミをしっかりと回収し、豊かな海洋資源を守る一員として活動を続けていきます。
目標15
陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の促進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止及び逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る。
建設業の取り組み方
植樹、地産地消による建材の確保、ビオトープ整備など。
北海道産の建材を使用しています。
山根土建は、工事で使用する木材は北海道産を使用するように努めています。例えば、床のフローリング材は、道産の木材を使い白糠町内の工場で加工する会社の製品を使用しています。また、イノスの家で用いる構造材も全て道産の木材を使っています。地産地消の事業サイクルに加わる企業として、森林資源の活用に貢献します。
目標16
持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する。
建設業の取り組み方
暴力の防止とテロリズム・犯罪の撲滅、コンプライアンス意識の促進など。
不審者不審物の発見時には速やかに対処します。
山根土建は、国土交通省が取り組む「テロ未然防止を目的とするテロ対策」について賛同し、具体的に工事現場で、関係者以外の立入禁止の徹底 ・不審者の進入・不審物の放置等の防止に対する警戒を行い
・看板を設置する等によって情報提供を受けられるように注意喚起を実施しています。
目標17
持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
建設業の取り組み方
官民、地域社会のパートナーシップを奨励・推進する。
地域コミュニティに積極的に参加し、将来にわたって共存共栄を目指します。
山根土建は、地域に根ざした企業として地域コミュニティに積極的に参加しています。例を挙げると、町内イベントポスターを社有車に貼り周知する広告活動、白糠港で開催される“港inしらぬか大漁祭り”の会場設営、白糠厳島神社祭の飾り付け、商店街のお祭り“カミングパラダイス白糠”の会場設営やイベント運営、交通安全啓発“旗の波運動”への参加など、他にも多数活動を行っております。 地域の発展無くして会社の発展無し・・・今後とも永続的に地域と共存共栄できるように努めていきます。